【美白ケア】美白成分でメラニンが増える可能性?!
メラニン色素のはたらき
私たちが、食パンやコピー用紙のように真っ白な顔でないのは、メラニン色素のおかげ。適切な量のメラニンで、いわゆる「肌色」のお肌が作られています。「メラニン色素」、、、イヤな奴!と思う方が多いかも知れませんが、メラニンはお肌の健康を保つ上で、大事な役割があります。メラニンがなければ、場合によっては命に関わることもあります。今日の話を聞いたら、メラニン好きになってしまう方もいらっしゃるかも?
🌞肌はどうしてメラニンを作るの?
まず、みなさんご存じ、日よけ効果について。メラニンは皮膚細胞を紫外線から守る天然の日除けの帽子です。細胞たちはその名も「メラニンキャップ」というメラニンのかわいい黒い帽子をちょこんと頭にのせています。
これで、日よけ対策は万全☆
紫外線が皮膚細胞に当たると、シミやしわの原因になったり、さらには皮膚ガンが起きたりします。肌の色が濃い人は、皮膚ガンの発生率が低いことからも分かるように、メラニンにはとても大事な役割があるのです。
メラニンキャップをかぶって一生懸命、紫外線からお肌を守ろうとしている皮膚細胞たち。このご主人様思いのけなげな子たちの、小さな帽子を奪い取る物、それが美白成分!・・・ここまで言うと、ちょっと大げさですが(笑)、まあ、肌の正常な作用を阻害しているという点は確かです。頑丈な肌細胞たちでしたら、多少の邪魔が入ってもへこたれませんが、お肌の弱い方のリハビリ中の肌細胞たちにとっては、ちょっと刺激がすぎるかもしれませんね。
🌞メラニンのもうひとつの役割
さらに、メラニン色素には、紫外線を防ぐ以外にもうひとつ大事な役割があります。それは、活性酸素を還元する働き。要するに抗酸化作用です。
メラニンには日よけとして紫外線を吸収したり、散乱したりする働きだけではなく、強い紫外線から生まれた活性酸素を除去して細胞を守ってくれる効果もあったのです。メラニンキャップは、単なる帽子以上の効果があるのです。すばらしいですね!
ところで、ケガをしたところや炎症を起こしたところの皮膚が、黒っぽくなった経験はありませんか?炎症の起きた場所では有害な活性酸素が発生します。
この活性酸素を除去するために、肌細胞がメラニンを作り、肌を守ってくれているのです。というわけで、メラニンが生成されるのは紫外線を浴びたときだけではないのです。
実際にストレスや生活習慣の乱れで活性酸素が血液中に多くなると、それを除去すべく肌はメラニンを発生させるようです。体内に活性酸素が多い人は紫外線を浴びてなくても、メラニン色素が作られつづけてしまうというわけです。
美白化粧品がメラニンを増やすケースとは!?
メラニンキャップの話のところで、美白成分は「お肌の弱い方や、リハビリ中の肌細胞たちにとっては、ちょっと刺激がすぎるかもしれませんね」、と書きましたが、刺激の話で何か、思いつきませんか?
そう!
美白成分の刺激で小さな炎症が起きてしまった場合、美白成分が効いている以上に、炎症によりメラニンが生産されている可能性もあるのです。美白化粧品を使うことで、お肌の透明感が失われる他、かえってお肌にくすみが生じてしまう方、シミが出来てしまう方などのケースも考えられます。
化粧品成分が、お肌の自然な作用を邪魔する、ストレスを与える
↓
肌に小さな炎症が出来、活性酸素が生まれる
↓
肌細胞は、メラニンで活性酸素をおさえて、肌を守ろうとする。
↓
メラニンが増えたのを憂えたご主人様は、さらに強力な化粧品成分を投入する、、、
こういう悪循環が生まれると、怖いですね。さらには、洗顔やメイクなども、やり過ぎると、お肌にとっては非常にストレスになりますよ。
また、美白成分を肌の底まで届けようとするための界面活性剤なども、余計な防腐剤や添加物などをお肌に届けてしまいがち。肌バリアの強い方なら良いかも知れませんが、そうで無い方は、肌には極力刺激を与えないように、注意しましょう。